書籍類

基本となる資金繰りを考えて、事業を運営すれば必ず利益を出せる体質になります。

 もちろん、利益を使っては元も子もありませんが、お金の流れをしっかり把握し資金繰りを上手にすれば、いま苦労していても資金繰りが楽になる利益体質の会社へ変貌できると思いますので、その道筋を私の経験談をもとに解説します。

 そもそも資金繰りに困る、お金が足りない理由は単純です。
1 売上・利益ともに順調なのに使い過ぎている
2 売上はあるが利益がない
3 売上が少ない、またはない(当然利益もすくない、またはない)

 今回私が対象としている方は、主に1の人たちです。

とても参考になる書籍です。
 上の書籍にも載っているのですが、実体験として痛感しているのは「資金繰りは仕事ではない」という恐ろしい事実です。お金の都合をつけて一息いれても、即座に次の支払いがやってきます。お金をなんとかしても売上は上がっていない(利益にはならない)のです。

 売上至上主義と言えば良いのか、むしろ売上意外に会社の財務状況を把握する術を知らないから「売上」を優先順位の一番に考える方が多いのかもしれない。と私は感じています。もちろん私がそうだったので、勝手に皆さんも同様と言ってはいけません。それを承知の上で色々な人と話をする中で利益や資金の動かし方を真剣に考えている方には滅多お目にかかれないので、私の考えもあながち外れていないだろうと思います。

 事業を運営する上で一番難しいの「売上る」事です。何を言ってもお客様からお金を頂かなければ何も始まりません。そのため売上を高める努力は皆さん実践されていると思いますが、売上が「攻め」ならば資金繰りは「守り」となるのでしょう。

 私は攻めばかり考え守りの思考が一切ありませんでした。そのため、お金が入ってくるとドンドンと投資に回しその回収が始まらないうちに年度がかわり税金の支払いに四苦八苦していました。

こちらの書籍、あっさりした内容ですが、最初のとっかかりとしては読みやすいと思います。

 同様に投資で購入した機械や人が、自分の考えるような動きをしないため、やはり資金回収が追いつかず、恥ずかしながら年がら年中お金に困窮していたのです。

 帳簿に記帳する
 そこで友人がら助言があり資金繰り表を作りなさいと命令があり、実行しました。逆にそれまではその程度の事すら一切していなかったのは無知だったからです。

 それまでの私の思考は「売上から経費を差し引いて黒字ならば、問題ない」といった単純なものでした。しかし父が経理から病気で身を引いてからはかなり苦しい状況が続き、支払いも遅れてしまうなど、惨憺たる状況。そのような中で資金繰り表・・・というよりも先ずは収支表を作り、何にいくら使って、支払いがいつ行われたのか?それを明確にするだけでも少しづつ変化が起こりました。

 最初は支払ったら記入する。伝票を切ったら記帳する。これを3年近く続けました。そのうち毎月の支払いう金額が徐々に把握できるようになります。支払う日もわかるようになります。こんな簡単なことは多数の方は実際に行っていると思いますが、もしそれすら行動していない場合は絶対に記帳を始めてください。

 続けてゆく中で、自分の行動が変わります。溜めると記帳が面倒になるので1日の分はその日、または翌日に全て終わらせるようになります。

 そして毎日記帳を続けるうち、徐々に考えるようになりました。それは請求書が来た時点で支払日を仮組みして、それまでに売上予定を考えておく。至極当然なのですが、机上論ではなく経験、体感としてそれを行動できるようになりました。暗中模索の中で答えを見つけたような感覚です。
 これは私のように考えるより行動の人間には当てはまりますが、普通は行動から学ぶより学んでから行動する方が利口だと思います。ですから当ブログで私の痛い経験を知ってもらい、皆さんは余計は出費や嫌な思いをする前に行動に移して欲しいと切に願います。

 話がそれましたが、本題に戻ると請求書から支払い予定を作り、それに合わせ売上予定も考えるようになると、気を良くして更にそれを推し進められないか?と考えました。
 

 毎月の固定額と損益分岐点 
 考えた結果、来月の予定と年間の支払い予定を把握する事です。損益分岐点とは売上×粗利=使えるお金。この「使えるお金」の額が「固定費」と交差する点。これを損益分岐点と言います。
 生活費が毎月20万円なら収入が20万円。この20万円が損益分岐点であり、それ以上に収入があれば余剰金として用途を限定せずに使えるのです。

 年間の固定費を算出し損益分岐点を割り出す。割り出すためには自分の商売の粗利率を知らなければなりません。粗利とは販売価格から仕入れ原価を引いた額です。
 粗利=販売価格ー仕入れ原価 となります。

 固定費と変動費を削減するには、先ず現状を知る必要があります。そのためにも出納帳記入から始めるのです。これを1年続ければ絶対に変化があります。

 この本はドラマ仕立てなので、小説、ライトノベルを読むような感覚で読み切れます。

 気持ちはわかる
 そうじゃないんだよ!明日の支払い、月末の支払いに役立つ情報が欲しいんだ!!と言いたくなりますよね。でもそれは私も経験があるから気持ちは理解できます。ですがそれを言っても何も解消しませんから、先ずは帳簿をつけてください。そして毎日、毎週、毎月、毎年確認する。レコーディングダイエットと同じで、記録するだけで不要な出費を気にして削減できるようになれるはずです。

 目の前の支払いをこれまで通りなんとかしつつ、一月、一年、数年先の事を見るようになれば必ず改善するようになるので、面倒臭いとか言い訳をして、記帳を止める理由探しをせずに、続けてください。

 実際どう変わるのか?
 それでは私自身はどのように変化したのか、について話します。資金繰りなど考えていなかった、お小遣い帳すら記していない状況から、3年以上も毎日記帳を続けています。

 お金のことだけでなく、仕事全般に良い影響があるように感じています。支払いが決まっていれば、それまでに売上が必要です。そのためにはその日その日の予定だけでは詰まります。ですから一月先、最低でも一週間先の入金を考える必要がありますし、それだけでなく手元にあるお金を残しておかなければならないと、明確にわかります。

申告を税理士に一任しているとしても、定申告の流れを知ることは極めて重要です。

 お金が残るようになると、使い方も慎重になります。なぜかお金が無い時には物欲があるのに、余裕が出てくると「今でなくても買えるしな」というような思考になり、無駄遣いが減ります。ですから一度ある程度の額を貯めてしまうのが大切です。

 もう少し進んだ話はこちらに書き記しましたので、興味がある方はご覧ください。

 まとめ
 世の中には浪費家と倹約家、その中間層がいて、浪費家になるにはそれなりの理由があります。心理学の問題もあるのでしょう。しかし環境も大いに関係しているはずですし、私自身は環境を変え行動を変えることができました。ですから、そのために重要なのは帳簿への基調と読書や動画での学習(これが一番やすい学習方法なので進めています)だと結論づけて今回の話題を締めます。