これまでに集客、労働集約型からの脱却、高価格帯への移行について書き記しました。
今回はそこから利益率が改善した話をします。結論としてはかなり楽になったが、経営の改善にはまだ届いていないという話です。
あと数回で自己紹介とも言えるブログも終わりを迎えると思いますが、ここからは直近の事例と言える内容になります。
それまで年間1000件の依頼があり、粗利率は50%前後でした。薄利多売なのに品質向上を常に目指した影響で粗利率は徐々に下降を続けており、危機感を強く持っていたので、どのように改善するのか?それを大きな題材として物事にあたっていました。
価格を上げ利益率(粗利率)が向上し、それまでの50%から60%へ大幅に向上しました。それだけでなく、依頼件数が20%近く減ったのです。
普通は依頼件数がそれだけ減少すれば慌てもしますが、価格を上げましたから当然の帰結と驚きもしませんでした。
むしろ狙い通りで嬉しく感じたくらいです。年間売上は変わらず、利益率は10%向上し、依頼件数が20%減少。
それまで毎日慌ただしく、朝から晩まで作業に明け暮れていましたが、それが解消し時間を作れるようになります。まさに高価格へのシフトが大成功だと確信したわけです。
その安定状態で2年ほど続きましたが、アルバイトが就職して人員が減り、その均衡が崩れる事となりました。
もう一度立て直しが必要となります。
もちろん人手不足に成るのは想定していましたが、少人数でどこまで対応できるのか私と従業員の意向が重なり試す事となります。
しかしここで無策が露呈し、単なる労働量の分配のみで対応したため、私を含む作業員の疲労が蓄積します。
このままでは不味い事になると考え、社員募集に踏み切りました。
単に人手を増やし労働集約型に戻っては元の木阿弥。そうではなく、高収益化により余裕のできた資金を新入社員に回し、社長である私の作業分担を減らす事で「緊急ではないが重要な」案件をこなす時間を捻出する事にしたのです。
粗利率が改善していたお陰でそのような行動が取れましたから、小規模事業者にとって薄利多売は危険な行為だと改めて感じます。
社員の募集はTwitterで行いました。正社員で月給20万円。ボーナスは年2ヶ月分。土日祭日は休みで一日の労働時間は6時間。
上記条件で十人以上の募集があり、面接希望は五人。そのうち三人を面接し一人を選びました。当社のような零細にとっては0円でこれだけの募集があったのは幸いです。
やはり好条件だと簡単に人は集まります。当然、もっと条件がよければそれだけ能力のある人材は来てくれるでしょうが、今できる最大限の行動から、最も良い人を選べたと自負しています。
結論
高価格帯を達成できれば、選択肢の自由度が高まる。
かいつまんで起業から現在までを話しました。次回は法人化して初月の私が感じた事を書き記します。